chikako

久々のプリザーブドフラワー


私は、日本では、プリザーブドフラワーをメインに仕事しています。
どういう事をしているか、少しお話したいと思います。

私のスタイルは『特別オーダー制』。
“華色” というブランドです。

“世界に一点しかないその人の花” を、デザインし制作します。
依頼者から、プレゼントしたい相手のお話を聞き、イメージを膨らませて
デザインを考えます。

人の想いを受け取り、それを花という素材を使い私の手で形にしてお届けする事が使命だと思っています。
贈り物は人と人の心をつなぐ大切ものです。
相手のことを想い、喜ぶ顔を想像し、何にしようか・・・?
真剣に悩むでしょう。
だから、私のお花を・・・と言ってご注文くださる事は、私にとってとても嬉しい事です。
そして「とても喜んでたよ、ありがとう。」
と報告を聞いた瞬間、この上ない幸せを感じ、それが私のエネルギーに
なります。

現在は、プリザーブドフラワーをメインでやっていますが、ゆくゆくは生花とプリザーブド両方+フランス雑貨を取り入れた花屋さんをしたいと思っています。


さて、今回は、パリ紀行の最後にも書きましたが、飛行機でたまたま隣だったご夫婦からいただいたご注文のお花を作りました。
息子さんご夫婦の結婚記念日だそうです。
機内で、いろんな情報を聞きました。
北欧の雑貨が好き。
グリーンが好き。
小さいお子様がいるので、触ってこわれないように。
お嫁さんの性格。

それに基づいて、作りました。


さいとうさま1 インテリアになじむように
壁掛けにしました。
飽きの来ない白・グリーンの配色。

これだと、「絵画」のように
楽しめます。



ラッピングもかわいく、       さいとうさま2
でもシンプルに。
ちなみにこのシールも
私のデザインです。





お客様にメールで写真を送ると、
「絶対喜んでくれる!!間違いないです!」
と、気に入ってくださいました♪



*プリザーブドフラワー*
生花の色素を抜いて、着色料と保存液を吸わせ、半永久的に美しさを
保持できる、新しいお花。
もともとはフランスで開発されたが、フランスでの知名度は低く、日本で
人気が高まっている。
カラーバリエーションが豊富で、生花ではありえないデザインが可能なので、とてもアーティスティックだと私は思います。


私の過去の作品を載せてます

華色ブログ・・・http://blog.livedoor.jp/hanairo8716/



旅を終えて


この旅での出来事は、どのシーンをとっても、印象深く
縁の不思議を感じられずにはいられません。
日本に生まれ、世界に出たいと思い、この地を選択した。
なぜ私はパリを選んだのか。


この旅では、本当にたくさんの人と出会いました。
たくさんの出来事に遭遇しました。

その出会いを「偶然」 で流すのか、 「運命」 と捉えるか。
その人とどうなって行くか、その出来事がどうかかわって行くか、
決めるのは、自分の心だとわかりました。
信じても、「あ、違うかった」と思うことももちろんあります。
でもそれは、信じるということを試みた結果。
違うかったとわかるのは、信じたから。
それはとても大切なこと。
その時は、痛みをともなうかもしれない。
でもそれは「傷」ではなく 「足跡」になる。


雨の後の虹はきれいで、
冬の後の春は暖かくて、
どれだけ抵抗しても夜の後は朝になる。

この自然の原理がある限り、進んでいくしか方法はない。


この旅で私は、「 答え 」 を欲しがっていた。
答えがでたと感じたときは何度もあった。
でも、それは、まだまだ答えではない。
ヒントや手段に過ぎない。

しいて「 答え 」 とするならば、

「答えなんてない」  これが答え。

でも、わかったことは一つ。

私は、一生フローリストでありたい。






~最後に~

このブログを2ヵ月半、読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。無事、旅を終えれたのは、応援してくださった方々のおかげです。
多くのコメントに、とても励まされました。
正直、パリで孤独を感じたことも多々あります。
そんな時、みんなが応援してくれてる!という気力で乗り切っていました。

実は、最後の最後、飛行機の中でたまたま隣だった素敵な老夫婦と
仲良くなり、パリの話や日本でしている仕事の話などしていたら、みずしらずの私に、花のご注文をして下さいました。
「あなたなら、世界に出て行けます、きっと大丈夫。ご活躍とても楽しみにしています。」
そう言って、強く手を握られました。
うれしかったです。
帰国後の初仕事。

そして、この旅ブログですが、「パリ紀行」としてはいったん終わりますが、
これからを書いて欲しいという、うれしいお声をいただき、
別のカテゴリで、帰国後の日常を綴って行きたいと思います。
パリ紀行ほど、濃い内容にはならないと思いますが(笑)
また近々はじめる予定なので読んでください☆ 






2010年6月2日       千華子









L’artisan fleuriste 最後の日


DSCF5727 レザに連れられ、大きなハーブの鉢を
運びます。
着いたのは、ある個人宅。
そこの赤ちゃんがかわいい!

世界のフローリスト、レザの貴重なショット
です!!DSCF5729








スタッフ達と写真をたくさん撮りました。









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DSCF5749DSCF5764DSCF5758
















DSCF5712 閉店間際にやって来たお客さんが
私の作り置きの花束を買ってくれました。

「Chico! 」

みんなが、笑顔で私に渡してくれました。
私は、最後のラッピングを心を込めて
しました。

「メルシーボークー」

最後のお見送り。



終わった・・・。

その後、みんなでワインを飲み宴がはじまります。


「Chico」

マージンが、ある包みを差し出しました。
それは、おそらく彼がやってくれた、ラッピング。


DSCF5786それは、フランスのシャンソンのCDでした。
私は以前、店に流れるラジオで気に入った
歌手がいて、彼に「これ誰?」ってきいて
メモしてました。
彼は、私が欲しがっていた音楽をプレゼント
してくれました。


中には、メッセージカードが。


“merci, merci, merci,       pour tout ”


“ありがとう、 ありがとう、 ありがとう。 全てにおいて。”


ぎゅっとこころが苦しくなり、私は涙を我慢できませんでした。


去年11月の旅行で、「ここで働くかも」 と、根拠のない直感がわいてきて
私は隣にいた泉ちゃんにぼやきました。
私の今の状況を一番びっくりして、喜んでくれてるのは彼女でしょう。

優しくて、あったかい彼らから、どれだけ多くのことを学ばせてもらったか、いいようがありません。
ここでの時間は、私の人生のなかでもっとも輝いていたと思います。


ありがとう。

会えてよかった。

今度は会うときはもっとフランス語で話せるようになってるからね!


お気に入りの花屋さん



私は、結局レザの店でずっとスタージュしてました。
なので、なかなか他の店をみまわる時間がありませんでした。
残りの滞在もわずかとなったので、一日使い、8件まわりました。

事前に場所を確認して、どうすれば効率よくまわれるか、ルートをよく考えました。
地図を見るのが大嫌いだった私が、地図を必需品として歩きます。
知らない土地に行くと、こうやって苦手を克服できるんだなと思いました。


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それぞれ、個性があり、みなさんそれぞれの城です。


8件中、7件は住所をリサーチしてた花屋さんだったんですが、
最後の花屋さんだけは偶然みつけました。
暑さと、睡眠不足の疲労でへとへとだった私の視界に、その店は入ってきました。


これだ!!!
レザの店を見つけたときのような、すごい興奮が再び。


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DSCF5704 それは、もう芸術としかいいようがありません。   
老夫婦が営む、彼らの人生を表現したような、素晴らしい店。







私が将来出すであろう、自分の花屋のイメージにぴったりなのでした。
ばっちり、脳裏にやきつけました。
ここは、雑誌などで取り上げられていません。
私の秘密の穴場☆




帰国しました


29日、朝8時、関空到着。

さすがに疲れが溜まってたのか、くたくた。

思えば、滞在中一度も体を壊さなかったのが不思議。

風邪もひかなかったし、おなかも壊さなかったし、スリにも会わなかった(笑)

もうちょっと落ち着いてから、パリ紀行のまとめを書きたいと思ってます。

取り急ぎ、無事帰国のお知らせでした。


帰国前夜


帰国前、かなり忙しく、ブログアップできませんでした・・・
楽しみにしてくだっさてるかた、ごめんなさい。
この空白の日のことは、後日書くので、また読んでください。

今、パリは夜中の2時です。
明日、6時起きなので、書くのやめようと思いましたが、
今のこの気持ちは今しかないと思い、綴ります。



来て良かった。



これが全てです。

ここでしか、感じられないもの、見えないもの、出会えない人たち、
今、私の心の中は、達成感と幸福感と寂しさで埋め尽くされています。

私はここで、たくさん泣きました。
でもその大半はうれし涙と感動の涙でした。

私は、その時々の気持ちを忘れないように心にストックしてて、
死ぬ間際、走馬灯の映像に流そうとあほな事を本気で考えてるのですが、パリでの出来事は感動だらけで、編集が間に合いそうにありません。

これからの生活の中でも、たくさん感動するでしょう。
感動は、うれしい!楽しい!きれい! だけではありません。
苦しい、さびしい、むなしい、くやしい。
これらも大切な感動だと私は思います。
悲しい後に、うれしいできごと。
だから、それぞれの感情が、引き立つ。
悲しいことは続かないし、ハッピーな出来事も続かない。
でもしんどいことの後に来る、ウルトラハッピーはやみつきになる!
だからがんばれる。

そうやって、日々の感動を、逃げずに、恐れずに、受け入れて生きて生きたい。

そんなふうに思いながら、パリの夜を終わりにしようと思います。





お知らせ


帰国日をきめました。

5月28日にフランスを発ち、29日に日本に着きます。

予定の3ヶ月には少し早いのですが、

自分の中で欲しかった答えが明確になったので、

だらだら居るのではなく、次のやるべきことをやる為帰ろうと思いました。

部屋の契約のタイミングなどもろもろの事情で、この日に決めました。

残りあと、3日。

最高の時間を過ごせますように。



シャンゼリゼの植木祭り


シャンゼリゼ通りにあらゆる植木が置かれる、
なんのこっちゃわからない祭りに行きました。
パリの人もなんのこっちゃわかってない様子(笑)

あまりの人の多さにふらつきながら、凱旋門の上から見ることに。
私、初です。

ぐるぐる長い階段をのぼり、頂上へ。

気持ちいい!


DSCF5611DSCF5612DSCF5623















真ん中のが、意味不明な植木まつり。
松ともみの木が一緒に植えられてたり、さすが、フランス。


ランジス市場 & 夜のピクニック


朝から、ランジス市場に行ってきました。
前回11月にも行ったけど、ツアーバスだったので、今後の下見に
自力でメトロとバスで行きました。
着いたのが昼前だったので、もうほとんど店じまい。
もっと早く来るべきだった。まあ、これたからいっか。

DSCF5560DSCF5571 生花の売り場と
資材の売り場。

おもしろかった~






DSCF5582
これ、夜8時ぐらいの空。
かっわた雲に魅かれた。

日本列島っぽい。










私は、今、日本人女性とシェアしてます。
彼女はゆかさん。
すれちがいの生活で、やっとこの日ゆっくりできました。
彼女の粋なはからいで、急遽ピクニックに。
一緒にお弁当作りました。

そしてセーヌ側のほとりでピクニック。
何て楽しいの!!!


DSCF5588 二人で作った即席弁当。
(メインの肉以外)

ワインを飲んで、パリの初夏の夜を
満喫。




DSCF5592DSCF5594







たくさんたくさん話しました。





彼女とは生活の相性がとても良く       DSCF5605
互いに楽だねと感じていました。

「また来たとき、泊まってね」
と、言ってくれました。
パリで部屋を探すことはとても大変
なので、生活場所が確保される
というにはとてもありがたいです。






帰ってまた少し飲んで、ぐっすり眠りました。













ライ・レ・ローズ  


久々にゆっくりお出かけしました。

目的地は、パリ郊外のヴァル=ド=マルヌ県にある、世界最大級のバラ園がある
『L’hay – les – rosees』 というところ。

住所と知人がくれた、わかりにくい地図という、情報だけで
極度の方向音痴がバスで一人旅。

けど、パリでしばらく暮らしてると、肝が据わってきたのか、なんとかなる精神であまり怖くはありません。

ドキドキバスに乗ります。
運転手さんに事前に行き先伝えたから、ちゃんと降りるところで合図してくれました。


DSCF5464


もらった地図がさっぱりわからなかったので、私は5人ぐらいのフランス人をハシゴして聞いて歩きました。










よっしゃ!ついたぞ。
確かにライ・レ・ローズって書いてある。
でもそこは、建物です。
ん?   この裏がバラ園か?!
みんな整理券をもらう為並んでる。
そんなに人気なのか。
これは何が何でも見なければ。
1時間以上待ちます。しかし、列はなかなか進まない。
しかも整理券をもらった人が、待合みたいなとこで待ってる。
モニターに番号が出た人から進む。
変なの。
そして、他の人がパスポートを持ってる。
何?パスポートいるん???
バラ園はそこまで守られるものなのか、さすがフランス。
でも前の人が、ややこしい感じでもめてる。
ええーーー、私そんなフランス語で質問攻めされても絶対わからん・・・
そして、前の人は、なにやら資料のプリント見せたりしてる。
さすがに、オロオロしてきた。
ついに私の番!!!
「ボンジュール、私バラ園みたいんです。チケット一枚下さい。」
受付の人、ポカン顔。
そうか、資料いるんか。
とりあえず地図しか持ってないから見せる。
さらにポカン顔。
そして、なんやわからんフランス語で、ここじゃないみたいなこと言われた。
私も、何かおかしいと思い始めてたので、そそくさと退散した。

そして、外に出て、もう一回建物の名前を見る。
ライ・レ・ローズの前に単語が。
辞書を出して調べて、愕然。

市役所って・・・

すべてのつじつまがあうやん。
自分のアホさかげんにびっくりしました。

DSCF5467
さて、ほんもののバラ園にやっとつきました。
苦労してきただけあり、その感動は大きい。

ちなみに、市役所の向かいでした・・・


それでは、川端千華子の
バラ写真展をご覧下さい☆


DSCF5504DSCF5502DSCF5542DSCF5482DSCF5506DSCF5488


























まだ時期が早く、あまり咲いてませんでした。
青空とのコントラストが泣けるくらいきれいでした。

バラ園を楽しんだ後、広すぎる公園で、落ち着くピンポイントを探し、
ベンチに座る。
目の前をフランス人の男の子が通る。
“あ、この人、私と繋がる”
とっさに思いました。
でも彼はさっと通り過ぎていなくなりました。
確かに友達センサーが反応したのに。


私は自然に溶け込むように寝そべった。

風が、日差しが、土のにおいが、心地いい。


DSCF5518 ごろごろしていると、数十メートル離れた
ところで、私と全く同じようにしている彼を
発見。
かばんを枕に、起きたり寝たり。

あ、間違いないな。


私はいつの間にか、寝てました。
起きてあたりを見渡したら、彼の姿はありません。

そして私はまた歩き始めました。

遠めに赤いつつじの花が咲き誇っているのが見えたので、
近くに行こうと、向かっていたら、驚いたことに彼も同じ方向に歩いている。
彼は、違う方向から歩いて来たけど、目指してたのがつつじだったようで
私達はつつじの前でばったり重なり会いました。
自然に、すごくきれいねと会話が始まり、私達は友達になりました。
彼は全く英語ができなかったけど、辞書を使い、何とかフランス語でやりとりをしました。

彼は、庭園の設計・デザインの勉強をしていると言いました。

その後、一緒にもう一度バラ園を見に行き、楽しい時間を過ごしました。

「私がパリに来たとき、また会おうね。」 と さよなら。

こうやって、フランス