2010年4月2日

ひとり



10日間滞在していた友人が、今日日本へ帰りました。

早朝私達は、タクシーでオペラに向かいました。
そこから、空港行きシャトルバスに乗った彼女を見送る予定でした。
けど、彼女がバスに乗り込む、瞬間
「空港まで行こうか?」
とっさに出た言葉。
彼女は私の急な思いつきにうれしそうでした。

空港までは1時間以上バスに揺られます。

昨日いろいろなトラブルがあり、私は、とても心が疲れてました。
彼女は、そんな私をとても心配していました。
「連休がとれたら、3泊4日でももう一回来ようかな・・・」
そんなこと無理なのに、その気持ちがうれしい。

空港で最後のバイバイ。

このまま行ったら日本に帰れるんやな・・・
なんて情けない感情が頭をよぎりました。


今日は快晴。
パリの春の太陽はまぶしい。

これからが勝負だ。

空港からの帰りのバスに一人揺られ、私は本当の意味での「出発」を感じました。


部屋に帰り、周りをみわたす。
ほんとに一人だ。
彼女が私の為に置いていった、かぜ薬。サロンパス。飴。
彼女は、なれないパリでの生活の基盤を一緒に作ってくれました。
最初使えなくて困っていたパソコンを直してくれました。
何かあったときの日本大使館やその他の多くの情報をくれました。
壊れた電話を思いつかない方法で使えるようにしてくれました。
彼女のおかげで、安心して生活ができます。

私は、何もしてあげれなかったなあ・・・

と、ちょっと後悔。


そして、誰もいない部屋で、ぽつんと一人。
今まで忙しくて見ないようにしてた、心の隙間が現れ、一気に寂しさにのみこまれてしまいました。
家族や友人の顔が次々出てきて、わんわん泣きました。

私は、わりと自分の感情を素直に受け入れて生きているので、我慢することなく、この孤独にどっぷりはまろうと思い一時間ほど、友人にもらった手紙を何回も 読んだり、さんざん泣きました。

そしたら、普通におなかがすいてきました。

よし、大丈夫だ。



明日もがんばろう。