創世記  第五話



店長の余計なはからいで、最も恐れていた“百貨店の制服”を着用するはめになってしまいました。

おまけに、自慢の茶髪も黒髪にするという約束までさせられました。


お先真っ暗・・・




翌日、じんましんが出そうなぐらい拒絶反応を起こしながら、泣く泣くダサい百貨店の制服に袖を通しました。

髪も日本人形も顔負けの真っ黒。
私は学生時代本当にいろんな髪の色を楽しんでました。
赤・オレンジ。極めつけ水色にまで。

こんなん私じゃない!

けど、周りは新鮮だったようで、全く嬉しくありませんが、なかなかの好評でした。



制服生活二日目。

ここであきらめる川端千華子ではありません。

私が次に目をつけた、自己表現法は
ズバリ、髪型なのでした。

時代錯誤のリーゼントです。

黒髪と言えばリーゼントに尽きるでしょう。

ショートボブの長さをヘアピンを駆使し、昭和のヤンキーも顔負けの
完成度の高いリーゼント。


百貨店をテーマに連想ゲームをしても一生たどり着かない「リーゼント」

「百貨店」 と 「リーゼント」


異色のハーモニーを奏でました。


しかも私は“教養用品課”。



世間知らずのがきんちょだった私は、ここで人生というものを思い知りました。



ザ・強制退店



つづく


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